2007/06/03

投資会社が株式売買で上げた利益は個人のように分離課税でなく法人税か?

Q:
投資会社が株式売買で上げた利益は個人のように分離課税でなく法人税か?

A:
簡単なようで難しい話ですね。

原則として、法人税の課税となるべきところです。
しかし、投資会社は「会社のお金」だけで投資をして利益を出しているわけではありません。
ほとんどの投資会社は、
他の人(個人投資家を含む)からお金を預かって、
そのお金を投資して、
利益を出して、
その利益から手数料を引いて
お金をだした人に配当金として分配する、
という仕組みです。

会社としての利益は「手数料」のところですから、そこには法人税がかかります。
さて、配当金として分配されたお金ですが、
投資会社も個人投資家も「構成員課税(パススルー)」されるようにしたがります。
パススルーなら
利益が出ればそれでよし、
損失が出たら出たで他の利益と相殺することで所得税や住民税の節税にしたい、
という利点があるのです。

無条件に投資会社の利益全体に法人税が課税されてしまうと、個人投資家の取り分で考えると税の二重取りになってしまうから、パススルーは正しいように見えます。

ここら辺は、投資会社や信託会社のエキスパートが、日本の税法に関する知識を最大限に活かして「ともかく税金を安くする」方向で商品を組み立てています。
ここに外国人投資家が混じるので話はどんどん難しくなっています。
とても参考になるのが次のページです。
正直に言うと私にもついていけないレベルなので、書いてあることの半分も理解できません。
http://shintaku-obachan.cocolog-nifty.com/shintakudaisuki/

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税金を安くするためのテクニックとしての金融商品というのがある。
レバレジッド・リースなどだ。
さらに、信託を組み合わせたり、外国人投資家(タックスヘイブンに本社がある場合など)の税金は、実に複雑になるだろう。
今回の質問は簡単なようだが、かなり難しい内容で、回答としては十分ではない。私の知っている範囲の精一杯で、これぐらいしか回答しようがない。