E=mc2の意味は、ただそれだけ。(ちょっと素っ気ない)
Q:
経済学部だが「E=mc2」は何が言いたい?
A:
Eはエネルギー
mは質量
cは真空中の光の速度
エネルギーは質量に真空中の光の速度の二乗をかけたものに等しい。
物理学ですから「主張や信念があって"何が言いたい"」のでもなく、ただそういう式があるだけ。それだけ。
それ以上でもなく、それ以下でもありません。
物理学を学んだものとしては、この式はそういう意味と捉えています。
それとは別の問題として、最近の北朝鮮が核兵器をどうのこうの、ミサイルがどうのこうのと騒いでいるのをみて、「脅したり、うそをついたり、けんかしないで、北朝鮮はみんなと仲良くすべき」と思っています。ただ、それだけ。
逆に経済学部にいると、これ以外のことが理解できるようになるのでしょうか。この式の経済的な価値が見出せるようになるのでしょうか。
ちょっと素っ気ない、つっけんどんな回答をしてしまった。
「数式の意味する物はなにか」という質問ではなく「この式で何が言いたいのか」という質問なので、このような回答にせざるを得なかった。
人間の「感情」「信念」「正義」などの小さな取るに足らない曖昧なものがあって、それを表現するために物理学や数式があるのではない。全く無い。
いろいろな実験や観測を通して得た知識をまとめたもの、ただそれだけ。
ただ、それだけのことだけれども、人間は「何らかの意味」を見いだそうとしたがる。
ある人は、宗教がかっていたり、ある人は、信念であったり。
20世紀、ある特定の思想により特定の考え方がもてはやされたことがあり、それ以外の考え方は誤りとされた。その結果、多くの人が死んだ。
一つの例が「ルイセンコ学説」だ。
寒いところで動物や植物を育てると、やがて寒いところに適した物に進化する、という今となってはナンセンスな考え方をしていた。
この考え方は「共産主義的だ」としてもてはやされて、これ以外の考え方は誤りとされた。
その結果、食糧の生産が悪化し(それまでよりも悪くなって)ソ連国民では餓死まで発生した。
共産主義が国民を殺したのだ。
共産主義に限らない。
「式があるだけ。それだけ。」のところに「思想」「意味」を求めることは、危険な可能性があるのだ。