2007/03/21

人はなぜ死ぬのでしょうか。死ぬための細胞があるってききました。

Q:人はなぜ死ぬのでしょうか。死ぬための細胞があるってききました。
A:
細胞の一部の「テロメア」のことでしょうね。
細胞分裂を繰り返すと、テロメアが少なくなっていって、最後には細胞分裂ができなくなります。そのことで新陳代謝ができなくなって死に至る、とも言えます。

ではなぜ、細胞にはテロメアのような仕組みがあるのか、という疑問がわくでしょうね。

実は、人類という「種」で見た場合には、個人個人は死んでくれた方が都合が良いのです。
人類に限らず、生物の種としては「個体が長生きしたり永遠の命を持つ」ことは、環境に適応する上では不都合なのです。
「子孫を残すのに適した範囲では生きているが、それ以上になったら死ぬような仕組み」のある種の方が、環境の変化に適応しやすく、今の地球上で生き延びているということです。

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人は人類という種のパーツであって、使い捨てのような存在でもある。
そのための、装置がテロメアだ。
回答に「新陳代謝」という言葉を使ったが、人類という種にとっての新陳代謝のためには、個人個人は適当な寿命で死に至る仕組みが効果的だ。