2007/03/25

寺田寅彦の「科学は累々たる科学者の屍の上に築かれている」というのは?

Q:寺田寅彦の「科学は累々たる科学者の屍の上に築かれている」というのは?
A:
科学者とあたま 寺田寅彦
「科学もやはり頭の悪い命知らずの死骸の山の上に築かれた殿堂であり、血の川のほとりに咲いた花園である。」

この文のことでしょうかね。
青空文庫で全文を読むことができます。
http://www.aozora.gr.jp/cards/000042/files/2359_13797.html


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それにしても、「頭の悪い命知らず」「死骸の山」「血の川のほとり」というのは強烈な言い回しだ。わざと世間のイメージを壊すために強烈な言葉を選んだのだろう。
科学とは「時間と労力のムダづかい」であると評価されるかもしれない。
それであっても極めてわずかな「果実」がなることがあり、それこそが人類の進歩だと考えるべきだろう。

2007/03/23

バイクが登場する小説を教えて下さい-「汚れた英雄」が面白い

Q:バイクが登場する小説を教えて下さい
A:
約40年前の長編小説ですが、大藪春彦の「汚れた英雄」はバイクのレーサーが主人公です。
とても面白い小説です。お勧めです。

レース用のバイクをリヤカーに載せた主人公が、自転車を漕いでレース場に向かうところから小説は始まります。
当時の日本が敗戦を引きずっている状況などは、現代の視点から見ると別の国の様に思えるでしょう。

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汚れた英雄には、ストーリーには関係のない描写が多い。
バイク、銃などに関する描写が多く、ストーリーに関係していない。
それも面白いところと言えるのだろう。

学校の給食費を払わない世帯が増えていても、給食制度を廃止すべきではない

Q:学校の給食費を払わない世帯が増えているなら、給食の制度を廃止すべきか?
A:
「食育」という考え方を完全に否定する意見には、賛成できません。
「好き嫌いがあるから給食はイヤダ、食べ物なんかコンビニで買えばいいんだ」という考え方のまま子どもが成長しないように教育するのは、本来は「家庭」の役目です。
しかし、学校給食の場でも、食育を正しく教えるのは重要です。

また、給食制度の廃止にも、賛成できません。
現在の日本では、ほとんどの家庭で「お弁当を毎日作るのは、非常に負担だ」というところが多いでしょう。

「給食費の不払い」については「無責任な親」が100%悪いと言えます。
「そんな親がいるから給食制度をやめよう」という考え方はおかしいと思います。

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給食制度そのものを廃止すべきという意見には反対だ。
他の人の回答には「廃止すべき」という意見や、「食育なんて意味が無い」という意見が多くあり、私の意見は古い考え方なのかと思った。
しかし、なぜかベストアンサーとなった。私の意見に賛成する人もいたのだろう。

食育の意義がわからない人も多いのだろう。
農業・漁業等を知ること。体験すること。
食べ物が自分の体になること、健康になることを知ること。
国によっては食糧難がまだあること。
などなど、「食べ物を無駄にするのはもったいない」と子供達が自然に思うようにすべきだ。

2007/03/21

英語で「ゆっくり話してください」「もう一度言ってください」は?

Q:英語で「ゆっくり話してください」「もう一度言ってください」は?
A:
手のひらを前向きで耳に当ててsorryと言うだけで、「もう一度ゆっくり話してください」の意味として伝わります。

私の体験だと、数人のイギリス・アメリカ人ですが、100%伝わりました。
覚えておくと良い表現だと思います。

i'm sorry, but i can't hear you. …
ということの略なのですが、そんなのを覚える必要はなく、
ちょっと声を大きめにしてsorryと言うだけでOKです。
小声ではいけません。
回りがうるさいから良く聞こえなかったというニュアンスを伝えるためです。

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10年以上前に、「青年の家」という公民館のような場所で無料の英会話教室(週一)に通ったことがある。
そのときに習ったネタだ。
sorry
これだけで、「え?」という日本語とほぼ同じ内容で伝わるようだ。

音楽CDは、なぜ水曜発売が多いのか?

Q:音楽CDは、なぜ水曜発売が多いのか?
A:
オリコンでは「月曜日から日曜日まで」の販売数を集計して、売上げベストを発表しています。
http://www.oricon.co.jp/rank/index2.html
----以下引用
週間セールスランキングについて
音楽・映像ソフトを販売している全国約3020店の小売店(CDショップ、各専門店、レンタルや書籍等を扱う複合店、家電量販店など)、インターネット通販、CDショップを通したイベント会場等の売上調査をもとに、全国の週間売上推定数を算出したものです。なお、集計期間は毎週月曜日から日曜日までを対象としています。
----引用終わり

ところが音楽業界の流通には問題があり、配送に時間がかかるのです。
月曜日発売だと、その前の週に配送しなくてはならないのですが、そんなことをすると金曜日にフライング販売する店が出てきてしまいます。そうすると、売上げの集計が前の週になってしまって、他のCDに抜かれてしまいます。

そこで、水曜新発売して、その週に発送されるようにしているのです。
「オリコンで一位になる」こと自体が「宣伝」になるからです。

このネタはあちこちで公表されています。
例えば立命館大学の講座が次のURLで公開されています。
http://www.ritsumei.ac.jp/acd/cg/ss/2-gakubu/top-gakubu/06zennki/0422.htm
----以下引用
CDは水曜日に発売されることが多いという事実がある。これはオリコンが毎週月曜日から日曜日の集計をするということに起因する。一見月曜日に発売するのが最良に感じるが、実際月曜日に発売しようとすると、商品のCDが金曜日に納品されてしまい、金曜日に発売となり、売上の記録が2週に分離されてしまうのだ。そして水曜日に発売すると、CDの納品が月曜日より早まることはないので、発売には最良な曜日となった。
----引用終わり

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オリコンの「週間セールスランキング」の集計に合わせてわざと水曜日発売にしている
ということは、まず間違いないだろう。
2番目のリンクは立命館大学で「オリコンエンタテイメント代表取締役社長の垂石克哉氏」の講義の一部である。

「今一番売れている曲を買う」という付和雷同な消費者の行動が、このような販売タイミングになっていると言える。

人はなぜ死ぬのでしょうか。死ぬための細胞があるってききました。

Q:人はなぜ死ぬのでしょうか。死ぬための細胞があるってききました。
A:
細胞の一部の「テロメア」のことでしょうね。
細胞分裂を繰り返すと、テロメアが少なくなっていって、最後には細胞分裂ができなくなります。そのことで新陳代謝ができなくなって死に至る、とも言えます。

ではなぜ、細胞にはテロメアのような仕組みがあるのか、という疑問がわくでしょうね。

実は、人類という「種」で見た場合には、個人個人は死んでくれた方が都合が良いのです。
人類に限らず、生物の種としては「個体が長生きしたり永遠の命を持つ」ことは、環境に適応する上では不都合なのです。
「子孫を残すのに適した範囲では生きているが、それ以上になったら死ぬような仕組み」のある種の方が、環境の変化に適応しやすく、今の地球上で生き延びているということです。

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人は人類という種のパーツであって、使い捨てのような存在でもある。
そのための、装置がテロメアだ。
回答に「新陳代謝」という言葉を使ったが、人類という種にとっての新陳代謝のためには、個人個人は適当な寿命で死に至る仕組みが効果的だ。

2007/03/17

デジタル証明書に秘密鍵をつけること

Q:デジタル証明書に秘密鍵がついていないと認証は通らないか?
A:
デジタル証明書に「秘密鍵」は絶対に一緒にしません。

デジタル証明書を発行するためには「秘密鍵」の入力が必要ですが、秘密鍵を外部に出してしまったら全くデジタル証明の意味がありません。
認証機関によってデジタル証明されているかどうかは、その認証機関の公開鍵で復号できるかどうかで「認証がとおるかどうか」が決まります。
秘密鍵を知らない人がデジタル証明書を作成できないからです。

なお、自分で自分を証明・認証するという「オレオレ証明書」というのもありますが、セキュリティー上は何の意味もない無価値なものです。

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補足があったので追加します。
私の先ほどの回答は、「SSL通信」を前提に考えていたもので、質問者が話題にしている「電子証明書とエクスポート」についてはトンチンカンな回答になっています。
失礼しました。

電子証明のシステムで「電子署名」は、「秘密鍵」によって暗号化します。
秘密鍵が無いと、質問者が作成したメッセージのダイジェストを暗号化できませんので、電子署名ができなくなります。
そのため、電子入札などに参加できなくなります。(認証が通らないと言えます)

なお、「質問者の電子証明書」は「質問者の公開鍵」を「認証機関の秘密鍵」で暗号化したものです。私の先の回答は「質問者の電子証明書と認証機関の秘密鍵が一緒になることはありえない」という趣旨です。

メッセージの発信者は、「暗号化されていないメッセージ」+「暗号化されたダイジェスト」+「発信者の公開鍵」+「発信者の電子証明書」の4つを受信者に送信します。
受信者はあらかじめ「認証機関の公開鍵」を持っています。
受信者は手持ちの認証機関の公開鍵を使って、「発信者からの電子証明書」を復号化して「発信者の公開鍵」が本物であることを確認します。
次に、暗号化されたダイジェストを「発信者の公開鍵」で復号化して、「暗号化していないメッセージ」が本物であることを確認します。

秘密鍵が無いと「暗号化されていないメッセージ」から「暗号化されたダイジェスト」を作れません。
そのため、認証が通らなくなります。

なお、「秘密鍵」と「証明書をインポートするときのパスワード」とは全く別物です。
電子証明では「秘密鍵の管理」こそが、セキュリティの核心です。
複数のPCにインストールするのはセキュリティ上は望ましくありません。
「証明書のエクスポートウィザード」では、電子証明書をエクスポートするときにユーザーの判断で「秘密鍵」も一緒に他のPCへエクスポートできるようになっています。ただし、同時に元のPCから秘密鍵を削除することができるようになっていることもわかるでしょう。
セキュリティを高めるためです。

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当初は、SSL通信のためデジタル証明書の話で、クライアントPC側の話だと思って回答した。
ところが補足があって、電子入札で電子署名等をするケースでの電子証明書のことだった。
そこで、回答を改めた。
とはいえ、この回答ではわかってもらえたとは思えない。

暗号理論でいう、秘密鍵と公開鍵、暗号化と復号化、のイメージを理解し、その上で認証システムを理解できていないと、何が何やらわからないだろう。
このネタは本来は中学校程度で学ぶべきことだと思う。
難しいかもしれないが、携帯電話やインターネットで取引するためには欠かせない知識だといえる。
しかしながら、現在のところ大学の一部の課程でしか学ぶ機会は無いようだ。

質問者の方はネット上で検索したらしいが、見つからなかったようだ。いきなり暗号理論の話では「理解できない」となってしまうからだろう。

コンピューターリテラシーとして、ユーザーの必須知識だと思う。

2007/03/13

格差社会への不安:教育しかないと思う

Q:貧乏人はやっぱり貧乏人で終わるか。不安だ。
A:
「格差社会」だと不安をあおる人が多いのですが、本当に問題とすべきは「悪平等」です。
競争の結果としての成果の差を「格差」だと否定することは、人間の生活をダメにすることすらあります。旧「ソビエト連邦」や「中国」などの国がどうなっているのかを見れば一目瞭然です。

その次に大きな問題は「貧困の連鎖」です。
質問者の疑問である「貧乏人は貧乏人で終わる」かどうか、これは大きな問題です。いくら努力しても貧困から脱出できない「悪平等社会」だと、貧困は連鎖します。貧乏人の子どもは貧乏人になってしまうのです。
実に大きな問題です。
中国の農村などが良い例です。

貧困の連鎖を止める本質的な方法は「教育」です。
イデオロギーや宗教などによらない「事実を知り、冷静に考える方法」を学ぶことで、貧困から脱出できるのです。

幸い、日本では「学校に行けないほどの貧困」はありえません。
アフリカなどでは現在も「水汲みに数時間かかるので学校に行けない子どもたち」が大勢います。コンピューターが使えないどころか、文字も読めないレベルの子どもが大勢います。

日本においては「努力すること」が嫌いということで自ら貧困を招いていることが多数見受けられます。例えば、平日の朝からパチンコ屋の開店を待つ若者の行列を見ると私はガッカリします。
彼らの将来を考えるととても不安です。そう思う人は多いでしょう。

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格差社会に関する質問だった。
この手の質問をする人は「政府が悪い」という論調の回答を求めることが多いようだ。
しかし、私は現在(2006年から2007年にかけてのマスコミの論調である)「格差社会の問題」は、政府に対するネガティブキャンペーンのように見える。

私の考えていることは、ほぼ回答で100%表現できたと思う。

一番問題にすべきは「悪平等」だ。
次の問題は「貧困の連鎖」だ。
その対策は「教育」だ。
「世界では学校に行けない子供が大勢いて文字も読めない。そのため、貧困から抜け出せない人が大勢いる」という事実をもっともっと学校でも家庭でも知らせるべきだ。

「世界の中で貧困から脱出できた国はないのか?」という質問には胸をはって「日本だ」と答えるべきだ。
「どうやって?」という質問には「まじめに教育した」と答えるべきだ。
批判の多い「ゆとり教育」だが、「生きる力」の向上については私はもっともっと取り組むべきだと思う。
・自ら問題を見つけて、自分で調べ、周りと相談して、解決策を考え、行動し、その結果を評価する。
これが「生きる力」の理想だ。

教育の目標として、まずは「読み・書き・そろばん(計算)」があって、その次に「生きる力」であるべきだと信じている。
「調べて行動することで、貧困から脱出できる」、そう信じている。

2007/03/08

VTOL機は実在するのか

Q:垂直に上昇しそのまま飛び立つ戦闘機は実在するのでしょうか?
A:
AV-8B HarrierII(ハリヤー)は有名ですね。
試作機ですが、JSFプログラムのX-35も、垂直離着陸ができます。
参考URLのビデオを見てください。
http://www.hqmc.usmc.mil/factfile.nsf/0/5306aebae2b024dd8525626e0048ccf7?OpenDocument
http://www.jsf.mil/video/x35/x35b_high.wmv

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ハリヤーの後継機としてもJSFは使われる予定なので、垂直離着陸機能が搭載されることとなったという。
この能力は極めて有効だろうと思う。
特に日本では国土が狭く、戦闘機が離陸・着陸のできる空港は限られている。
そこを破壊されたら、日本の制空権は全く失われてしまう。
しかし、垂直離着陸機があれば空港で無いところでも良い。
F-22よりも、JSFの方が日本には良いと思う。

2007/03/02

洋楽PVに日本が出てくるものは

Q:洋楽PVに日本が出てくるものは
A:
Pet Shop Boysというアーティストの
Flamboyant という曲のビデオには、
ある有名な番組が、ずーっと出ています。
参考URLをどうぞ

日本びいきだからというよりも、とある広告代理店が使わせたのではないかと邪推するぐらいです。
http://www.youtube.com/watch?v=JCS3Bs3z2gI

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他の回答者の方が詳しかろうとは思うが、YouTubeの動画のURLを貼り付けたのでベストアンサーになったようだ。
このビデオを見ると、音楽よりもストーリーに集中してしまう。
回答したとおり、日本側の企業がプッシュして作られたビデオのように思う。

2007/03/01

どうして男と女の2種類しか存在しないのでしょう

Q:どうして男と女の2種類しか存在しないのでしょう
A:
人間を含め、多くの動物には「オス」と「メス」の性別があります。
中には単性生殖動物もいますが、高等動物にはいません。
性が無いと遺伝子が混ざることがないこともあり、環境の変化に対応することが難しくなります。
子孫を作るときに複数の遺伝子を混ぜるシステムは合理的です。
とはいえ、性別が3つ以上あると子孫を作るチャンスが減ってしまいます。

生物学ではなく、「人間の男と女のあり方・意味は何か」という質問であれば、正解はありません。
多くの本を読み自分なりの答えを見つけてください。

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仕組みとしての性別は、ある程度合理的だ。
なによりも「環境の変化に対応できる種」でない限り絶滅の可能性がある。