2007/11/25

スポーツのルールでおもしろいもの→剣道の残心

Q:スポーツのルールでおもしろいもの
A:剣道では一本を取ったとしても、勝った方がガッツポーズをすると、取り消しになる。

----

全日本剣道連盟の剣道審判試合規則で次のように定められている
----以下引用
[有効打突]
第12条
有効打突は、充実した気勢、適正な姿勢をもって、竹刀の打突部で打突部位を刃筋正しく打突し、残心あるものとする。
----引用終わり

「残心あるもの」というのが難しい概念だ。
相手を竹刀で打った後、油断せずに、相手が起き上がってきたり、他の敵が来ることに、備える行動を言う。
剣道が、戦場で命のやり取りをすることに由来することから来るルールと言える。
したがって「ガッツポーズ」をとることは「油断」であり、第12条に基づき有効打突とは認められないことになる。
おもしろいルールと言えるが、剣道らしいルールでもある。

剣道に限らず、柔道、弓道など(茶道ですら)、スポーツとしての体力・技の磨きあいだけでなく、心の修練の面を大きく取り上げている。日本人特有なのかもしれない。